呪い(エピソード08)

※この物語はフィクションです。

けいたいでんわがなったので、でよーとしたら、もう留守電めっせーじが流れはじめていた。このほしの「じょうほうでんたつたんまつき」はつかいかたがよくわからない。このあいだ、ちきゅーじかんで8じかんもかけてやや厚めの「とりあつかいせつめーしょ」をよんだばかりなのだが・・・。

でんわにでると、ぼくのことをかってに「クッシー」などといって、へたくそなショートストーリィを書いて自分のwebサイトに載せては悦にいってる変な人からだった。何を言うのかと思ったら、いつものことだけど、いきなり用件から入ってくる。このひとはこの星のあいさつというものを知らないのか・・・。

「へい!くっしー、けーたいから、フツーのでんわにテンソウしているのか、フツーのでんわからけーたいにテンソウしているのかどっち?・・・あいもーど・・・じゃない・・・ドコモのるすでんの・・・なんだっけ?・・・そうそう応答時間をかえるのは1419だぜい」

まえからおもっていたんだけど・・・このひとすこしあたまがおかしいんじゃなかろうか?

「それから・・・けーたいのデンゴンメモをりようするなら・・・めにゅーの・・・どこかにあるからさがしてくれ・・・ドコモのるすでんのおーとーじかんはデンゴンメモよりながくしないとだめだ・・・なぜならデンゴンメモはタダだし・・・ドコモのるすでんは金がかかる!」

いきなりでんわしてきて、これだけのことばで内容を理解できる人間が、はたしてこの世にいるだろうか。まるで、日本語がよくわからない「ガイコクジン」と話しているみたいだ。

それでもよーやく、そのごのてきとーにかみくだいた、しかもはやくちの・・・まちがいだらけの説明を聞くとどーやらぼくの携帯の留守電メッセージが流れるまでの時間が短すぎるので、もう少しながくしたら?ということらしい。

かれとぼくのけいたいたんまつは同じ機種だが、それはどーやらぼくがマネをしたことになっているらしい。

ぼくもそうだが、自分でも知らないうちに他の星から送り込まれた、異星人かもしれないとおもうことがある。う〜ん悪くいえば「えいりあん」だ。もし彼やぼくがそうだったとしても、彼とは違う星であってほしいと、もしいるならばだが、神にいのりたい。

「それでね、ほうむぺいじなんだけど・・・」

ようやく本題らしい。

「三枚ある画像のうち三枚目はやばいんじゃないの?」

「あっそーですね。めんどーくさいな。ぼかしでもかけますか。」

「それもいーねぇ・・・ほかにしつもんは?」

「へ?」

それから、ぼくたちはちきゅーじょーのある一点のちいきの話題となり、最後に彼はこんな話をし始めた。

「いま、ジュジュツの本をよんでいるんだ。」

「じゅじゅつってなんです?」

「じゅじゅつはジュジュツだよ・・・呪術。日本古来の神道、密教というか・・・」

「あー陰陽師ですか・・・。」

「 さっき校舎へいってめぐろっちに九字を切ってきた。まだ完璧ではないけど・・・」

校舎の連中もえらいめいわくな話だ。この前は「新潟県独立構想」とかいう話につき合わされ、佐渡が島の地下に原子力潜水艦の秘密基地を作って海の防備と世界への圧力を誇示し、山の防備をどううするかまでいって、そこでつまずいたらしい。今度は異星人の呪術の実験台にされようとしている。

「そのうち、クッシーのところへ呪符を張りに行くから・・・じゃ!」で話は終わった。

ぼくはいつもそうしているように、

「それでは、失礼いたします。」注:1と言って電話を切った。通話時間は12分30秒だった。

彼はいまごろ「おかあさん・・・」と言ってるかもしれないが、ぼくはじゅじゅつのことを少し考えた。
じゅじゅつならぼくも少しは心得がある・・・来るなら来いだ!



右手の指をまずのばして、軽く握り、親指だけのばして、左手の平を三回押す。そして

「サ・ア・アン・ソワカ」

と唱える。 注:2

(よい子は決してまねしないでください。なお、この呪法によりおこった事柄に関しての責任はとりかねます。)

注:1 クッシーは電話を切るときはいつも礼儀正しい。私の場合は、自分では意識してないのだが、突然切るらしい。よく相手にあとで怒られる。
注:2

符呪にでてくる法のひとつです。ほとんどは呪符というお札に依るのですが、これは呪符を使わない法のひとつで本物(?)です。これは人を攻撃したり、害を与えるものではなく、自分に跳ね返ってくるものなので、やりたい方は自己責任でどうぞ。なお、マジでやりたい人は、九字を切ってからにしてください。印を組まない略式でおこなうなら、手刀にて臨、兵、闘、者、皆、陳、列、在、前です。私は読んだ事はありませんが、夢枕獏の「小説」にやりかたがでているみたいです。

どんな効果があるかは、次回にでも・・・。

※この物語は一部フィクションであり、実在の人物、団体名等とは関係ありません…が大部分、本当にあった話です。

-- 祐 筆 --