柳都〜誰も言わないけれど誰もが思っていること

新潟に新しい橋とトンネルができた。新潟はもともと堀があちこちに張り巡らされてモータージェネレーションの前は陸上交通よりも水上交通が発達してきた町である。

東堀、西堀、一番堀、早川堀(※1)などまだ地名として残っている。堀を埋め尽くして道路を作ったからそのまま東堀通りとなっている。味も素っ気も情緒もない。何故埋めてしまったか?車社会の発達もあるが、実は堀は生活用水の垂れ流し場所なので、周りの環境は最悪なのである。堀に柳でなんて情緒があるのだろうと思うが、想像の世界や映像のみ(視覚によって刺激を受ける媒体など)の感覚は臭わないから良いのであって、余談だが、昔学生のころ、牧場の仕事にあこがれてアルバイトに行った友人が(肉体的にはきついだろう)くらいの考えで行ったのだが、肉体疲労よりまず、臭いに閉口して早々に立ち戻ってきたことがある。

堀は悪臭だけでなく、伝染病の媒体でもある虫類をはぐくむ場所でもあった。・・・ので埋めてしまったのだろう。いまさら風情だけに回顧の念を抱いて「柳都」などと言わないでほしい。年がばれるが、私のよちよち歩きの頃はまだ堀があった。今でもある新潟市の中心部(※2:地元ではシモと呼ぶ)にある北毘沙門町というところに若い夫婦(両親)が住んでいて、そこから私を連れて白山神社まで堀端を歩いて散歩に行ったそうだ(本人記憶なし)今でも柳は残ってる(?)が

新潟市内は大河が流れている、言わずと知れた信濃川で、そいつが街中をどーんと横切っている。その河にかかる橋が万代橋、八千代橋、新潟地震で橋桁が落ちた昭和大橋、本川大橋、平成大橋(旧帝石橋)、そして今年(平成14年)になってできた柳都大橋である。もうつける名前がなかったに違いない。それとも一般公募したのか定かでないが、いっそのこと新潟大橋でもよかったんじゃないかと思う。

今でも柳は残っていて(?)コンクリートとアスファルトで埋め尽くされた地表によくもけなげに生えているわいと関心するが、やはり少しそぐわない気がする。いまどき欅でも他の木でもいいんじゃないかとも思うのだがどうしても「柳都」のイメージを植えつけたいのだろうか。遠目で見てる分には風情があるんだけどねぇ。

堀を守らずして柳だけイメージ作りに残した感がどうしても否めない。誰が仕組んだかはあえて言わないが・・・

そこで、今回の橋とトンネルの話。はっきり言って意味がない。誰も言わないが誰もが思ってる平成の越後七不思議に挙げてもいいくらいだ。本当に便利になったと思っている人はいるのだろうか?まだ亀田バイパスの鵜の子交差点の立体化の方が私的には便利になったと思う(新潟市ではないが)橋(柳都大橋)にしろトンネル(みなとトンネル?)にしろ無駄金使いの何物でもない。不況の時は公共事業はもう昔の話である。国にしろ県にしろすでに赤字財政なのだから、国民の負担をもう少し軽減することを考えてほしい。

新潟県民(または新潟市民)の県民性、市民性(※3)からか誰もお上のすることに口を出さない。万代島再開発のビル(バベルの塔)からはクレーンが落ちるし、何か新潟の未来に不安を感じるのは私だけだろうか・・・

くその役にも立たない橋やトンネルはいらない

※1・・・早川堀は何年か前復元された。そばに綺麗でエスニック風な灯台がある。写真をとりに行こうと思い早速に出かけたが掘は信濃川の水をただ引き込んだだけで、落ち葉やコンビニの袋が落ちていてとても汚かった。灯台は反対側に回って気づいたが灯台の形をした公衆トイレだった。さすがに写真を撮る気は失せた。

※2・・・実際にはよくある都市のドーナッツ化現象で過疎まで行かないが人口は減っている。廃校になった小学校もある。下手するとわたしが通ったかもしれない小学校も綺麗な空き地と化していた。そんなところに橋をかけてどうする?
 ちなみにシモとは信濃川の川下だからだそうで信濃川左岸の河口付近を総称して言うようだ。右岸でも言うかと思いきや、私は聞いたことがない。

※3・・・この言葉は嫌いだ。そんなんで片付けてほしくない気持ちもあるが、マスメディアが良く使うのも気に入らない。それ専門の学問でもあればまた違うだろうけど、国民性や民族性とはかけ離れた違いがあるように思える。あと、海外で大事故が起こったときの「邦人」主体の報道も何とかならんのかといつも思う。他の国でもそうなんだろうか?知ってる人がいたらぜひ聞きたい。

2002.07.08
-- 祐 筆 --